‐伊皿子りり子

【刊行記念のお知らせ】モチベーションはピンヒールで底上げしている場合じゃねぇ!

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かつてこんなことを書いておりました。

似たような本が溢れる出版業界。他にはないコンテンツで、世間をあっと言わせたい! なーんて、情熱も今は昔です。著者の無理難題もアルカイックスマイルで処理し、上司の命令に逆らえるはずもなく。やらされ仕事で、目の下真っ黒。デートする暇もありません。勝負パンツを今宵もひとり、寂しく脱ぎながら思ったのでした。会社員も結局は上司の下請けよね。「本当につくりたいモノ」を本にしたい……。

モチベーションをピンヒールで底上げする日々で、期せずして出合って、惚れ込んで、このたび1冊にまとめたのが、株式会社enmonoの二人(三木康司さんと宇都宮茂さん)が生み出した「マイクロモノづくり」という産業理論です。

『マイクロモノづくりはじめよう』(三木康司、宇都宮茂 著、テン・ブックス、2013年)という単行本を担当したときHONZで掲載してもらった紹介記事です。

前置きが長くなりました。こんにちは、伊皿子りり子です。「楽しいことを仕事にしたい編集者」です。ぶっちゃけ、当時もいまも楽しいことしか仕事にしたくなく、楽しくない仕事はわかりやすく「イヤなんですけど」と顔に出る私でございます。そういう意味で、スタンスはまったく変わっておりません。それでも『マイクロモノづくりはじめよう』を担当したことで、はっきりしたことが2つあります。

  • 「楽しいこと」を仕事(サービス、製品、コンテンツ)にするにはテクがいる
  • 「自分が楽しいこと」つまり「本当にやりたいこと」を見つけるにはコツがいる

全然、画期的じゃなくね? と思われたでしょうか。でも、これが

ムズいんやで!!

と強く訴えておきたい次第です。

「本当にやりたいこと」を掘り起こせば、それは唯一無二の仕事になる

会社員の皆さん、社内でやりたいことを認めさせるのは難しくないですか? 会社員、そしてフリーランスの皆さん、やりたいことで儲けを出すのは(さらに)難しくないですか?

『マイクロモノづくりはじめよう』を担当してから、本の企画を立てるときに、上記の2つをめちゃくちゃ意識するようになりました。とりわけ「それは本当に私がやりたいことなのか?」というのはしつこく自問するようにしています。なぜなら、「本当にやりたいこと」や「好きなこと」というのは、先入観や社会的ポジション、環境などの要因で、そう本人が「思い込んでいる(でも、ほんまはそうでもないのでは?)」というケースが多いからです。

「本当にやりたいと思い込んでいること(でも、ほんまはそうではないのでは?)」と、「ほんまもんの本当にやりたいこと」の違いに気づくのが難しいので、“「自分が楽しいこと」つまり「本当にやりたいこと」を見つけるにはコツがいる”わけです。

しかし!

もしも「フェイクやりたいこと」ではない「ほんまもんの本当にやりたいこと」を見つけることができたならば、その人は強いと思います。

「本当にやりたいこと」はその人にしか思いつけない「ホンモノのオリジナル」だし、それをビジネスにすることができたら「ホンモノのイノベーション」になるからです。

「本当にやりたいこと(トゥルー・イノベーション)」を掘り起こす1冊

『マイクロモノづくりはじめよう』の著者のふたりは、このテクとコツを学ぶためのセミナー「zenschool(ゼンスクール)」を主宰しています。富士通出身の三木さんとスズキ出身の宇都宮さんらしく、「zenschool」は当初、町工場などの中小製造業の経営者を主な受講生としてスタートしました。講座を通して「本当にやりたいこと」を見つけた受講生のうち25%が、何らかの新製品やサービスを生み出し販売まで結びつけていて、なかには講座受講前と比較して500%の売上げにつながった企業や、累計1億円の売上げにつながる製品を生み出した企業、新入社員の採用率が10倍以上につながった企業もあります。

そんな「zenschool」のメソッドは、『日経スペシャル/ガイアの夜明け』でも取り上げられて反響を呼び、いまでは、中小製造企業のみならず、サービス業や、大手企業が取り入れるようになり、次々と面白い成功事例を上げています。

このたび、そうした新規事業(イノベーション)を生み出すzenschoolの実践的メソッドを1冊にまとめたのが『トゥルー・イノベーション』(三木康司 著、CCCメディアハウス)です。

トゥルー・イノベーションとは、
他に類のない「本物(トゥルー)」のイノベーションであり、
他の誰でもない自分に「誠実(トゥルー)」なイノベーションである。

本書はzenschoolで使っているさまざまなツールや、トゥルー・イノベーションを導き出すための「対話」の技術など、いますぐ誰もが活用できる企業秘密を惜しげなく公開するとともに、最近の個性的な事例も紹介しています。

また、なるほどと思ったのは125名のzenschool修了生が講座を通してイノベーションを創出するにいたる過程をつぶさに観察して得た考察です。三木さんは受講生たちが悩み抜いた結果、気づきを得て、唯一無二のイノベーションを生み出していく過程は、人が悟りにいたるプロセスを表現した禅の「十牛図」と似ているというのです。十牛図では「牧人=悟りを追求する人」「牛=悟り」として描かれています。

十牛図の牧人は飼育している「牛」が逃げ出したことをきっかけとして、「牛」すなわち「真の自己」を探求しはじめる。牧人の姿は人が悟りにいたるプロセスを示し、そのプロセスを比喩的に十段階で指し示している。

注目したいのは、この十牛図が、すでに2500年以上にわたり、膨大な人数の心の変容を対象として扱ってきた仏教、そのなかでもとりわけ仏教のイノベーションとでもいえる存在だった「禅宗」で生み出されたということだ。(中略)

十牛図に描かれているのは、人がどのようなステップで悟りにいたるのかということであるが、このステップは必ずしも悟りだけのものとは限らないだろう。私はzenschoolの修了生たちには、十牛図の牧人に似た部分があると気がついた。現代の「社会的」な悟りのプロセスを経て「社会的・産業的」なイノベーションが生み出される課程でも人の意識は十牛図さながらに変容するのである。

このように、著者の三木さんは受講生と深くかかわりながら築き上げてきた、人が「(フェイクではない)ほんまもんの本当にやりたいこと」を自分の心の内から掘り出すための対話技術と、それが「(フェイクではない)ほんまもん」と見破るための技術を本書で解説しています。

『トゥルー・イノベーション』は、次のような方には、ぜひ手に取っていただきたい1冊です。

  • 最近、自分の仕事にワクワクしていない人
  • 新規事業の可能性を模索している経営者
  • 企業のイノベーション関連部署や新規事業担当者
  • 本当にやりたいことを事業化する方法がわからない人

本書の刊行を記念し、6月8日(金)には、『幸福学×経営学 次世代日本型組織が世界を変える』を今月刊行されたばかりの幸福学の第一人者・前野隆司教授と、本書に登場するトゥルー・イノベーター・今井祐二氏をゲストに迎えての刊行記念トークも開催する予定です(参加申込方法など、詳しくは、こちら)。

前野教授は『トゥルー・イノベーション』の解説で、次のように評価してくだっています。

子供のような純粋な心で、心をオープンにして、ワクワク生き生きしながら、自分の強みを生かしていれば、そこには幸せがあるのである。そして、幸せな人は、アイデアが湧き、市場に受け入れられるおもしろいイノベーションを生み出せるのである、イノベーションには高級とか低級はない。お客様が喜んでくだされば、つまり市場に受け入れられれば、それはイノベーションなのである。

(中略)

幸福度向上とは、心のイノベーションである。心が変わる。内面が変わる。そして、同時に、イノベーティブなアイデアは世界を変える。外界が変わる。外面が変わる。つまりzenschoolは、内面と外面のイノベーション。全体包含的なのである。ホリスティックである。東洋思想的である。だから本当にイノベーションを起こせるのである。True Innovationである。

ぜひ、まずはワクワクを共有し、心のイノベーションを起こしに来ていただければ幸いです。

『トゥルー・イノベーション』刊行記念! トークのお知らせ

幸せならイノベーションを起こせる(ニッコリ!)~「禅的」対話から生み出される可能性~

ホスト:三木康司・宇都宮茂
ゲスト:前野隆司・今井祐二
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幸福学の前野教授(慶應義塾大学大学院)と、自動車部品工場社員と、
リストラでどん底を味わったITベンチャー役員による、
「幸福」と「イノベーション」をめぐる三者三様のダイアローグ。
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三木康司著『「禅的」対話で社員の意識を変えた トゥルー・イノベーション』の刊行(6月1日予定)に合わせて、スペシャル・トーク・ライブを実施いたします。
ゲストとして、慶應義塾の人気教授、幸福学の前野先生も登壇!
日時:2018年6月8日(金)
時間:19:00~
場所:CCCメディアハウス カフェ・スペース
参加費:2500円
事前登録制/先着50名様
参加申込方法など、詳しくは、こちら
みなさまのお申込みをお待ちしております!
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